Page 33 - 2017年度国民経済・社会発展計画の執行状況と2018年度国民経済・社会発展計画案についての報告

は 達 成 値 と 目 標 値 と の 間 に 開 き が 生 じ た。それは具体的には次のような状況による。（1）

工 業 の 回 復 により、2017 年 度 は 火 力 発 電 量 が 大 幅 に 増 え 、 石 炭 消 費 量 が こ こ 4 年 で 初 め て

水
プ ラ ス に 転 じ た が 、 同 年 度 、 と く に 上半期以降の 不 足 の た め 、水力発電量の伸び率は例
年 を 下 回 っ た 。 し た が っ て 、 非 化 石 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 の 対 一 次 エ ネ ル ギ ー 消 費 量 比 は 所 期

目 標 値 を 0.6 ポイント下回っ た 。（ 2）2017 年 度 は 工 業 企 業 の 生 産 が 上 向 い た の を 受 け て 汚

染 物 質 の 排 出 量 が 増 え 、 加 え て 前 半 の 四 半 期 の 気 象 条 件 が 極 め て 悪 か っ た 。 そ の た め 、 地

区 級 お よ び 地 区 級 以 上 の 都 市 の 空 気 の き れ い な 日 の 割 合 は 年 度 所 期 目 標 を １ ポ イ ン ト 下 回

る と 見 込 ま れ て い る 。 （ 3）2017 年 度 は全国水質汚染物質の排出量が高止まりし、加えて平

類
均 降 水 量 が 昨 年 に 比 べ 減 少 し た た め 、 地 表 水 の 水 質 が Ⅲ ま た は Ⅲ類以上に達している割
合 は 所 期 目 標 値 を 0.4 ポイント下回ると見込まれている。第13 次5 ヵ年計画の要請に基づ

くと、上述の3 つの指標は、第13 次5 ヵ年計画期に累計でそれぞれ3 ポイント、3.3 ポ イ

ン ト 以 上 、 4 ポイント以上上昇する必要がある。第13 次5 ヵ年計画期の前半の2 年 間 は そ

れ ぞ れ 1.7 ポ イ ン ト 、 1.3 ポ イ ン ト 、 1.9 ポ イ ン ト 上 昇 し て い る の で 、後半の3 年 間 は 努 力

す れ ば 、 計 画 目 標 を 順 調 に 達 成 す る 見 込 み が あ る 。

46 の 所 期 性 指 標 のうち、44 の指標は所期通りもしくは所期以上の達成であった。全社会

固 定 資 産 投 資 の 指 標 と サ ー ビ ス 貿 易 輸 出 入 額 の 指 標 に つ い て は 達 成 値 と 目 標 値 と の 間 に 多

少 の 開 き が 生 じ た 。 全社会固定資産投資の指標については、一方で、ここ数年、われわれ

は た な 発 展 理 念 の貫徹を堅持し、投資構造の最適化と投資効率の向上をより重視し、投
新

資 へ の 依 存 を 減 ら し た 。 昨 年 は 投 資 の 伸 び 率 が 所 期 目 標 を 下 回 る 一 方 で 、 わ が 国 経 済 は 安

定 を 保 ち つ つ 上 向 き に 推 移 し て い く 勢 い を な お 保 て い る た め 、需要構造の調整、発展の
っ

新 旧 原 動 力 の 転 換 が進んだ。 他 方 で 、 投 資 収 益 率 が や や 低 い こ と 、 市 場 の 先 行 き が 不 透 明

で あ る こ と 、 ビ ジ ネ ス 環 境 の さ ら な る 改 善 が 待 た れ る こ と な ど の 影 響 を 受 け て 民 間 投 資 ・

32