Page 20 - 2023年度中央・地方予算の執行状況および2024年度中央・地方予算案についての報告
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また、外部環境は複雑さ、厳しさと不確実性が増す中、国内経済の持ち直しの動きを
維持していかなければならない。財政収入の面から見ると、マクロコントロール政策
の効果が持続的に現れ、質の高い発展が着実に推進されたことで、財政収入増加の基
礎を築いた。一方で、2022 年度の製造業の中小・零細企業を対象とする納税猶予措置
によりこの分の国庫納付時期が一年間後に延ばされ、2023 年度の基準値を一時的に押
し上げたことで、2024 年度の財政収入の伸び幅も下がる。2023 年の年度途中にうち出
した一部の減税・料金引き下げ政策のキャリーオーバー効果により 2024 年度の減収を
もたらし、構造的減税・料金引き下げ政策の継続的な実施も財政収入を押し下げるこ
とになる。財政支出の面から見ると、国防や科学技術のブレークスルー、農村振興、
生態系環境保護などの重点支出が増え続けている。養老、教育、医療衛生など基本的
民生分野の不足部分を補うために、財源確保を引き続き強化する必要がある。発展の
不均衡・不十分という問題の解決を推進し、地域間の調和発展を支援し、末端の「三
つの保障」の最低ラインを守るために、一定の移転支出を維持しなければならない。
全般的に見ると、2024 年度の財政収支は依然として厳しい状況にあるため、発展の成
り行きをよく見て、終始自信を固めるだけでなく、環境の変化をしっかりととらえ、
冷静に対応し、揺るぐことなく自国のことにしっかりと取り組み、質の高い発展を力
強く支えていかなければならない。
(二)2024 年度の予算編成と財政活動の全般的要請
2024 年度の予算編成と財政活動を完遂すべく、習近平同志を核心とする党中央の力
強い指導の下、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を導きとし、第 20 回
党大会と第 20 期 2 中全会の精神を全面的に貫徹し、中央経済工作会議の定めた活動計
画に基づき、「安定を保ちつつ前進を求める」という活動全体の基調を堅持し、新たな
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