Page 6 - 「国民経済・社会発展第15次5ヵ年計画の策定に関する中共中央の建議案」に関する習近平総書記の説明
P. 6

め、社会主義現代化の基本的実現に決定的な進展がみられるよう確保する。

                     第二に、第 15 次 5 ヵ年計画期の経済・社会の発展目標について。発展目標

                   の科学的設定は、5 ヵ年計画の着実な策定・実施にとって極めて重要である。

                   建議案は第 15次 5 ヵ年計画期の基本的位置付けと段階的要請を把握したうえ、

                   経済・社会発展の主要目標を明確にしている。2035 年までに社会主義現代化
                   を基本的に実現する一つの大きな節目となる指標は、1 人当たりの GDP が中進

                   国レベルに達することであり、第 15 次 5 ヵ年計画期の経済・社会発展が適切

                   な速度を保つことが求められる。建議案は踏み込んだ検討、科学的論証を行っ

                   たことを踏まえて、経済成長を合理的な範囲内に保つこと、全要素生産性を着

                   実に向上させること、経済成長の潜在力を十分に引き出すこと、住民所得の伸

                   び率と経済成長率の一致、労働報酬の上昇率と労働生産性の上昇率の一致を保

                   つこと、中間所得層を引き続き拡大することなど重要目標をうち出している。
                   それと同時に、現段階の国内経済の下押し圧力の増加、有効需要の不足など際

                   立った問題に基づき、建議案は個人消費の対 GDP 比を明らかに高めること、経

                   済成長を牽引するメインエンジンとしての内需の役割を引き続き強化するこ

                   となどの目標をうち出している。

                     過去のやり方を参考にして、建議案は建議のマクロ的指導機能をよりよく体

                   現して発揮させるために、第 15 次 5 ヵ年計画期の経済・社会発展目標を主に

                   定性要求とし、必要な定量要求と具体的な活動配置は計画要綱を策定するとき

                   に検討・確定することをうち出している。

                     第三に、質の高い発展の推進を主題とすることについて。建議は第 14 次
                   5 ヵ年計画と一つの流れとしてつながっており、引き続き質の高い発展の推進

                   を第 15 次 5 ヵ年計画期の経済・社会発展の主題とし、経済建設を中心とする

                   ことを堅持し、新たな発展理念を完全・正確・全面的に貫徹し、効果的な質的

                   向上と合理的な量的拡大を実現し、経済の持続的で健全な発展と社会の全面的

                   進歩を推し進める、と要請している。質の高い発展を推し進めるうえで、最も

                   重要なのは、ハイレベルの科学技術の自立自強の加速、新質生産力の積極的な

                   発展、科学技術イノベーションの推進、新原動力の育成加速、経済構造の最適
                   化・高度化の促進において実質的かつ打開的進展がみられるようにする、とい

                   うことである。

                                                            5
   1   2   3   4   5   6   7   8   9