Page 5 - 2023年度国民経済・社会発展計画の執行状況と2024年度国民経済・社会発展計画案についての報告
P. 5
など重点分野の支出は比較的よく確保された。前後して 2 回にわたって預金準備率
を引き下げ、2 回にわたって公開市場操作と中期貸出ファシリティー(MLF)の金利
を引き下げ、合理的に潤沢な流動性を保ち、社会総合資金調達コストの引き下げを
推進したことで、1 年物と 5 年物の貸出市場報告金利(LPR)はそれぞれ 0.2 ポイン
トと 0.1 ポイント下がり、企業向け融資の金利は 0.29 ポイント下がった。構造的
金融政策ツールをしっかりと活用し、農業支援・小企業支援、科学技術イノベーショ
ン、先進的製造業、グリーン・低炭素化など重点分野への支援を強化した。人民元
為替相場の合理的な均衡水準での堅調な推移を保った。2023 年末時点で、広義マ
ネーサプライ(M )残高と社会融資規模残高がそれぞれ 9.7%と 9.5%伸びた。人民
2
元建て融資の新規増加額が通年で 22 兆 7500 億元となり、前年度より 1 兆 3100 億
元増えた。
(2)政策の整合性をさらに強化した。新たに公布した政策とマクロ政策の方向
性との一致性に対する評価に力を入れ、質の高い発展にもとる政策・規定を整理・
廃止し、マクロ政策の協調性・的確性・有効性を持続的に高めた。第 14 次 5 ヵ年
計画の中間評価を実施し、第 14 次 5 ヵ年計画「要綱」の実施の中間目標を達成し
た。
(3)経済広報・誘導をさらに強化した。習近平経済思想を積極的に宣伝・解説
し、経済情勢と政策の周知・啓発を適正に行い、社会的関心度の高い問題に積極的
に対処し、いち早く疑問に答え、全方位かつ多角度的に中国経済事情をしっかりと
伝え、中国経済光明論を旗幟鮮明に高らかにうたった。
(二)消費の促進と投資の拡大を積極的にはかったことで、内需の基盤力が著し
く強まった。内需拡大戦略を揺るぐことなく実施し、消費の回復・拡大を優先させ、
3